コラム

2006/10/23

我関せずでいいの(さ・YO)


▼先日、筆者の前を年配の男女が歩いていた。そこは大通り脇の歩道。なにげなく見ていると、突然女性が男性に向かい「なんでみんな止まっているの、本当に邪魔ねえ」と言い出した

▼確かに多くの人が立ち止まってる。しかしそこは、大通りと一方通行出口との交差地点。歩行者用の信号は無いものの交差点だ。分かりづらいものの、大通り側にともる信号は赤。したがって一方通行出口からの車両はアクセルを踏む。距離にして数メートル、その女性は我関せずと信号待ちをしていた車5〜6台の間を縫うように歩き出した。当然、ドライバーは苦虫を噛み潰したような顔

▼駅のホームでもこんな光景をよく見かける。階段の上り、下り双方に矢印の表示がある。これはそれぞれ右側または左側を通行してくださいということ。動線計画以上に利用者が多いのか、特に朝夕のラッシュ時にはその傾向が強い。しかし、ラッシュ時以外はどうだろう。矢印を見過ごしているということもあるのだろうが以外と多い。中には通行者同士、ぶつかりそうになる時さえある

▼要は注意し合えばいいのだろうが、そう簡単にはいかないのが現実だ。行過ぎる顔はお互い「理不尽な」とぶせんとしている。これでは、交通ルールを守ろう、右側通行をといった注意を促すアナウンスも台無しである

▼こんなことを挙げていけば切りがない。日常生活から見ればささいな事かもしれないが、お互い注意し合えば防げることなのでは。不注意から時には取り返しのつかない事態を招くこともあるかもしれない。何事も『我関せず』ではなく小さなことにも注意を払いたいものだ。(さ・YO)

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