コラム

2007/03/01

求められるプラス思考(群馬・MT)


▼12歳になる娘が、中学受験に失敗した。群馬県内で初めて公立の中高一貫校として3年前に開校し、「将来、地球市民として社会に貢献できる人材を育成する」ことを教育目標に掲げ、特に女子の人気が高い学校だ

▼合否のポイントは学力だけでなく、作文や面接が重要視される。それだけに保護者側は何となく釈然としない部分もある。本人もそれなりに手応えを感じていたようだったが残念な結果になった。しかしこれは現実として受け止めなければならい

▼さて問題はこんな時、親としてどのような言葉をかけるのが最も適しているのか。子どもとはいえ安逸な慰めの言葉は禁物だ。ここで人生が決まるわけじゃないのだからと思いながらも、言葉が見つからない。他人ならば表面的にでもすぐに声をかけられるのだが、自分の娘となると難しい。こんなことがさらりと出来なくてどうすると自己嫌悪に陥っていると、娘の方は1日ですっかり立ち直り、いつもの様子で明るく話しかけてきた

▼試験に出された作文のテーマは「プラス思考について」。身につまされる問題だ。娘には「どんなに模範回答が書けても実践できなければ意味がない。こんな時こそプラス思考」と励ましたが、これは自己嫌悪に陥った自分に対する慰めの言葉だったのかもしれない

▼建設業界は公共事業の激減、コストの縮減、入札制度改革などマイナス環境のオンパレードだ。しかしただ悪い方に考えていただけでは、より一層悪化するだけだろう。地方の建設業界は、今こそプラス思考で発想の転換が必要だ。建設業界が元気でなければ、地方の景気回復はないのだから。(群馬・MT)

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