コラム

2007/04/26

時代は自由化へ(埼玉・YW)


▼自由化、自由競争、護送船団の崩壊が叫ばれ久しい。自由化と聞いて、個人的に胸おどるできごとがある。正確に言うならば、埼玉県庁で近く結論が出る政策だ

▼先日、一般家庭においても電力購入先を選べるようにする検討会が開かれた。その中で、全面導入には慎重な意見が出たとのこと。ついにここまでわが国も議論されてきたかと、20年近くにわたってライフワークとしてきた筆者にとってはうれしい限りだ

▼電力の自由化はそもそもロンドンで体験した。ロンドンでは6時の倍数時間に電力の入札が一般家庭でも行われている。つまり、例えば12時に入札があり、安い料金の電力会社を入札しているのだ。したがって、切り替えの時間帯は、0・2秒ほど停電になったものだ。ツアー客がホテルで停電が多いわねといった会話があるが、それは電力会社の切り替えの時なのだ

▼筆者は、当時の通産省に日本もそうすべきだと主張したが、ほんのちよっとの停電で500件も苦情のくる国民性にマッチするはずがないと邪険にされた。しかし、12年度からの電力自由化で、相手にもしなかった経済産業省の合同庁舎は今どうなのか。T電力ではなく、新規参入業者が入ったではないか。筆者の主張と知識が霞ヶ関にささやかではあるが、勝利したと感じた瞬間だった

▼そして埼玉県庁は一般競争入札で5月下旬、電力購入について入札執行する。筆者のライフワークが足元で取材できるチャンスがくるので、今から動向に注目し、ワクワクしている。電力自由化はコスト意識の向上、官と一部の独占企業が保有している権益を破ることになり、国民の益につながると信じている。(埼玉・YW)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら