コラム

2007/05/18

最優先の地球環境維持(茨城・KM)


▼「イオンと伊勢丹が、来年中に中国・北京に初めて出店する」とそれぞれ発表した。イオンはグループ最大級となる延べ床面積約15万?の大型ショッピングセンターを北京五輪開幕前に、伊勢丹は五輪後にオープンを予定している

▼北京五輪を中心に経済が賑わっている最近の中国。今年1〜3月の実質経済成長率は前年度比11・1%増と加速。3月の消費者物価指数(CPI)の上昇率も前年同月比で3・3%と高い伸びを示している。同国の温家宝首相は経済の成長が過熱しすぎることを防ぐため、政策の強化方針を定めた

▼このほか同国は、五輪に向けて町のモラルと清潔感を強化する方針。北京では、不衛生な飲食店の一掃に乗り出し、A〜Dランクまでの4段階で認定している市内の飲食店のうち、Dランクの飲食店を年内中に一掃する

▼タクシーにおいては、ニンニクの臭や喫煙、金髪やピアスなどを厳禁とするほか、窓からタンを吐かない、車内で変なにおいがしないなどの12項目を抜き打ちで調査。違反があれば会社に通告。改められない場合は運転手の資格取り消しなどの措置が取られる

▼世界中が注目する北京五輪。世間体を気にして、マナーアップに取り組むのは良いことだ。しかし、気ままな排水が原因で巨大化してしまったエチゼンクラゲや、過放牧や農地転換により発生している黄砂など、中国が引き起こしている環境への悪影響は多大である。五輪での世間体より前に、他国にそして地球環境に迷惑を掛けないことを先に考えるべきなのではないだろうか。中国に限らず自国のみの利益にこだわっていると、最も大切なものが失われていく。(茨城・KM)

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