コラム

2007/08/17

論より証拠の商品(茨城・HN)


▼最近、ドライブレコーダー(略称・ドラレコ)が、にわかに注目を集めている。事故やニアミスなどにより急ブレーキ等の衝撃を受けると、その前後の映像などをメモリーカード等に記録する。映像を、状況証拠として十分に活用できる「百聞は一見にしかず」の商品だ

▼ドラレコは、タクシーやトラックなど、事業者で普及している。国土交通省が全国タクシー事業者542社に実施したアンケート(平成17年度)では、ドラレコの導入理由を、事故を減らす、乗務員の教育、事故処理の迅速化と回答。効果について、概ね期待通りや期待以上が9割。さらに8割以上で、乗務員の指導と事故処理にデータを活用していると答えた

▼一方、一般車への導入は、自動車メーカーでオプション化されておらず、普及していない。ただ最近では、低価格の商品も出ており、販売増が予想されている。一般の人が購入しそうな理由には、事故処理の迅速化が予想できるーというもの

▼自動車保険の加入者は多いだろうが、いざ事故に遭遇した場合、それだけでは不安。事故直後の加害者の意見が、時間が経つにつれ180度変わってしまい、過失割合が保険会社の優劣で逆転してしまうといったケースも聞く

▼事故を言葉で説明するのと、映像を加えて説明するのとでは大きな差がある。「百聞は一見にしかず」「論より証拠」とはよく言ったものだ。新聞社という職業も、その点では同様。言葉だけではわかりづらい記事も、写真を加えることで、読者にダイレクトに内容を伝えられる。ドラレコも新聞も、顧客にわかりやすい商品づくりを目指すことが、キーワードとなりそうだ。(茨城・HN)

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