コラム

2007/09/07

好景気になる施策に期待(茨城・MK)


▼今の景気について「やや良い」3人、「変わらない」10人、「やや悪い」4人。これは、茨城県がこのほど行った景気ウオッチャー調査で、県内の建設業・コンサルタント業・住宅販売会社が回答した数。建設関連業界は厳しい環境が続いているが、それを現す数字といえる

▼この調査の特徴は、経済の第一線で働いている人から生の声を聞いていること。「やや良い」と答えた建設業者は「鹿嶋市周辺では住宅建築が盛んで、定年退職後に移住する人や週末の別荘として利用する人などが家を建てている」と意見。最も回答が多かった「変わらない」とした住宅販売会社では「企業の業績が良くなっても、従業員の給料に反映されないため客の反応は厳しい」。「やや悪い」と答えた建設業者は「原油価格の高騰に伴う材料の値上がりや運送コスト上昇で、収益が圧迫されている」と

▼建設関連業者の今後の景気見通しでは、「やや良い」はわずか1人。「変わらない」が11人、「やや悪い」3人、「悪い」2人。「発注量が増加しない」(建設業)など厳しい声が多い

▼一方、建設関連以外の業種からは「地域格差や雇用格差などがそのまま景気動向につながっている気がする」(家電量販店)、「公共団体には、経費節減だけではなく、経済効果の大きい有効的な金の使い方を考えてほしい」(タクシー運転手)などの提案も

▼コンサルタント業からは、こんな声もあった。景気浮揚策としては早道だが「経済波及のすそ野が広い建設関係が元気にならないと、景気の回復も難しいのではないか」。いづれにせよ、真に景気向上につながる抜本的施策に期待したい。(茨城・MK)

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