コラム

2007/10/25

もっと身近にごみ問題を(長野・HK)


▼今年の夏は、74年ぶりの国内最高気温記録更新。また35度以上を猛暑日と呼び、さらに40度以上を酷暑日にしようなど話題が多かった。身をもって体験すると、異常気象に拍車がかかるような気がするのは筆者だけではあるまい

▼日本に限らず、世界のあちこちで異常気象は起こっているようだ。北極の氷も予測より30年早いペースで溶けつつあるとか。全地球規模で温暖化が声高に叫ばれ、国家レベルで環境問題に取り組んでいる昨今、我々庶民にとって身近な「ごみ処理」の課題は避けられない

▼先日、引越しを手伝う機会があり不用品を捨てに同行した。目的地は市が運営するクリーンセンターなのだが、驚いたことに受付待ちの車の列が入口から100mほどつながっているのである。引越しシーズン、年の瀬でもないのに。ごみの量と施設の能力のアンバランスが成せる技に他ならない

▼退屈な待ち時間を経て場内に入り、木製あるいは金属の類と分別されているピットに、「まだ使えるかも」と思しき物も含めて運んできた荷を投げ落とす。人々に不用の烙印を押された品々で溢れるピットは底なし沼のようにも思え、縁に立つと吸い込まれそうな感覚も覚える。日常では目にすることのない多量のごみに圧倒されてしまった

▼66億余の人々が暮らす地球に対して、1個人ができることなどたかが知れている。しかしながら、政府がごみ削減の旗振りをしても国民の協力無くしては果たせない。リサイクル、リユース等を心がけ、効率的に無駄を省く。家庭に限らず企業においてもまたしかり。末端である個人が意識、実行しないと成せない業であると、再認識した。(長野・HK)

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