コラム

2007/12/26

偽装事件あれこれ(茨城・KI)


▼今年は、食品の偽装が日本全国で相次いだ。6月に発覚した北海道、ミートホープ社による牛肉ミンチの表示偽装事件に始まり北海道銘菓、白い恋人の賞味期限改ざんや赤福餅、比内地鶏など枚挙にいとまがない。舟場吉兆といった老舗でも偽装が発覚している

▼ニュースのインタビューに答えていたある女性は「もう何を信じて買えばいいのか分からない」と憤慨していた。怒るのも当然だ。消費者は商品を信用した上で購入している。ところがミートホープの社長は販売店も悪いし、安易に半額品を買い求める消費者も悪い、といった趣旨の発言をしていた。果たしてそうなのだろうか。半額になったあんパンでも、きちんと「あん」は入っているものだ

▼昨今「激安」とか「破格値」という言葉が広告紙面に踊っている。電化製品の販売競争などは熾烈だ。そして原油の高騰が続く中、セルフ式のガソリンスタンドも増えている。消費者、とりわけ家計を預かる主婦は、1円でも安いものを求めて日々奔走している。そういう気持ちにつけ込んだ事件だ

▼一方でこんな偽装?事件も起きている。超音波で蚊を寄せ付けないという宣伝文句で販売していた「超音波蚊よけ器」が公正取引委員会から排除命令を受けた。実際には全く効果がないものだった。音波は発生するものの、超音波ではなかったというから笑える。しかも10年以上売れていたのが驚きだ

▼しかし、これらの偽装事件を起こす会社は全体のほんのひとにぎりだと信じている。大多数の会社や店舗はまじめに商品開発や販売に取り組んでいる。業界全体が疑いの目で見られてしまうのは残念でならない。(茨城・KI)

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