コラム

2008/03/05

誰が為の謝罪会見(新潟・SS)


▼昨年同様、今年もなかなか雪が降らずオープンが遅れたスキー場も多かった。最寄のスキー場の積雪もようやく十分になったので、家族でスキーに出かけた。スキー客の減少対策なのか子供用の施設等も充実している所も増えた。安心して遊ばせることの出来る専用のエリアや託児所まであったりする

▼リフトに乗り山頂に到着すると、『ここから入山禁止』の新しい大きな看板。コース外の滑走や雪山登山を禁止する看板である。残念ながらこの時期になると毎年スキー場での事故や雪山遭難のニュースが入る

▼広島県のスキー場からバックカントリーに入ったスノーボーダー7人が遭難し42時間後無事救出された事故は記憶に新しい。迷った理由や迷った時点での対応、装備の不備等お粗末な内容。10年以上のベテランとの報道だが、管理されたゲレンデで何年滑っていてもお庭の散歩みたいなものバックカントリーのそれとは別の話

▼結果的に無事に生還できてなによりだが、彼らが反省すべきことは沢山ある。しかし救出後の憔悴しきった謝罪会見を見ていたら、このインタビューは本当必要あるのだろうかと感じた。辛うじて生還した彼らが、まるでいじめられているようである。大勢の人々に迷惑をかけたのは事実だが、あのインタビューの主旨が理解できない

▼事故の教訓を伝えることが目的であれば、救助の状況や遭難理由の解説、救出後のコメントで十分のように感じるのだが。仮病の横綱や人気歌手の番組中の失言での謝罪会見と一緒にしてはいけない。メディアを始め世間全体に無意識のいじめの風潮を感じるのは筆者だけだろうか。(新潟・SS)

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