コラム

2008/03/18

少子化対策で街おこし(茨城・KM)


▼茨城県久慈郡大子町の綿引久男町長は、最近2度にわたって嬉しい悲鳴を上げた。田舎暮らし希望者に町有地を20年無償で貸し付ける「山田ふるさと農園」の募集では、16組の募集に対し179件の申し込み。30代を中心とした町一般行政職中途採用では、定員2人に対して76人もの応募があった

▼綿引町長は昨年1月に町長に就任。以後「若者の住むまちづくり」を中心とした町活性化のためさまざまな施策を展開。子育て支援にも力を入れており、子育て世代向け町営住宅の整備のほか、20年度からは学校給食費の負担軽減に着手する

▼最近自治体における、少子化対策への取り組みが目立つ。北茨城市では、第3子以降出産に対し祝い金を支給(第3子=10万円、第4子=30万円、第5子以降=50万円)するほか、笠間市では保育料の減額や不妊治療への助成を開始する。若者や子供が増えれば地域は活性化、減れば衰退化していくので地方市町村は必死だ

▼少子化対策として、全国で数多くの市町村が取り組んでいるのが、結婚推進事業。自治体が中心となって、お見合いパーティーや食事会など出会いの場を提供。年齢層を区切っての開催など参加形態にも趣向を凝らしているが、参加者不足に頭を悩ます自治体も多い。『少子化対策』としての結果が出るには、まだ時間がかかるようだ

▼少子化対策に対してはソフト面からのアプローチが目立つが、施設や公園における授乳所やオムツ交換所など小さなハード面充実も力を入れてはどうだろうか。ソフト・ハード両面が整っていれば、自然と人は集まる。それが一番の少子化対策、果ては魅力あるまちづくりおよび活性化につながる。(茨城・KM)

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