コラム

2008/06/11

梅雨空のもとで(埼玉・AO)


▼毎年、この季節になると憂鬱になってくる。1年で最もイヤな季節・梅雨。毎日のように、どんよりとした空、分厚い雲、そこから落ちてくる雨には、毎年悩まされる。これが、真夏の盛り、もくもくと湧き上がる入道雲とカミナリならば雨上がりの清涼を期待するところだが、梅雨空だけは、いただけない

▼初夏から盛夏への橋渡しというわけなのか、必ずこの時期にやってくる。個人的には、嫌いな梅雨だが、四季のある日本では欠かせないもの。夏の盛りに雨が降らなければ、水がめといわれるダムの貯水量が気になりだし、渇水対策本部が立ち上がる。梅雨時期に降っておかなければ、打撃はもっと大きなものとなる

▼食料自給率が低い日本だが、農家は健在。しかし、工業生産品と異なり、農作物の作況指数は天候に左右される。当然のことながら、梅雨時期に降雨がなければ、あらゆる作物、植物など生育、また出荷に大きな影響が出てくる

▼毎年来るもの、「この時期はこれ!」といえば、春が来た、夏になった、と季節もそう。自治体なら予算編成に定例議会などなど。でも、空梅雨や天候不順と同じで、いつも来るものが来なかったらどうなってしまうのだろう。いい例がガソリン税などの暫定税率。毎年のことだから、これからもそうだろうと思っていても、期限が切れた途端に、道路行政は揺らいだ

▼いつも来るもの…。8時45分過ぎに印籠が出てくる時代劇、最後は必殺技で必ず勝つ正義のヒーロー。大いなるマンネリではあるが、来るものが来ないとどうも安心できないのは日本人の特性か?。「いつも通りでいいのだ」と思うことも多い世の中。(埼玉・OA)

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