コラム

2008/06/19

人生逃げるが勝ち(山梨・OS)


▼最近、硫化水素による自殺のニュースが多い。自殺者数が急増したわけではなく、自殺の手段が周囲にも危険を及ぼすことからだ。ここ10年の年間自殺者数は3万人を超え、1日に100人近くの人が自殺していることになる。自殺の理由は様々だが、死を選択しなければならないほど極限なのだろう

▼筆者はこれまで死にたいと思った事は一度もない。無論今日まで辛いことはたくさんあったが、死にたいとまでは思わなかった。筆者は辛い状況に置かれた時に、とにかくその状況から逃げることを考える。逃げるというと悪いことのように聞こえるかもしれないが、人生には「逃げるが勝ち」ということも往々にしてあると考えている

▼逃げることで随分気持ちが楽になり新たな方向を見つけることが多々ある。辛い状況から逃げるという意味では、立ち止まったり休んだり、全く違う世界に逃げ込むのもいい。とにかく苦難から逃げることをまず考える。その苦難から逃げることさえできればそれでいい。そんな行き当たりばったりの人間でも、なんとか今日まで生きてこれた

▼苦境に立たされた時に恩師の言葉を思い出す。「やけくそになれ」。やけくそというと、これも悪いことのように聞こえるが、やけくそになれば自分を守っているものから逃れられる、自分の本当の気持ちや力が出せるという意味でやけくそになれということらしい

▼普段はその言葉を思い出すことは無いのだが、心底辛いという時に何故か頭にその言葉が浮かぶ。逃げたり、やけくそになったりの筆者だが、今日も元気に生きている。人生「塞翁が馬」、明日はきっと良いことがある。(山梨・OS)

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