コラム

2008/07/01

災害から人々を救え(東京・JI)


▼「爆裂的に鎮圧せよ!」メーカー・タカラトミーが、子供向けヒーロー番組『レスキューフォース』を放送している。国際消防組織から選ばれた特別部隊の5人が、人類滅亡をたくらむ悪者集団が引き起こす災害から人々を救うという物語だ。ここに出てくるマシンは玩具店で大人気である

▼番組には100mも伸びる巨大はしご車や無人探索機、スーパー救急車、運転手と会話する人工知能搭載車などが登場する。そして災害現場で最も活躍するのが巨大バックホウの「レスキューショベル」。50万馬力のパワーで、がれき除去作業にあたっている。時には消防車と合体し、災害現場で人々を救助する

▼非現実的な内容を「マンガ」の一言で片付けることは簡単だ。しかし建設機械や自動車の技術開発が進めば、やがては高性能建機が災害現場で働くことも考えられる。ただし番組で起きる災害は悪者マール・サーン・シーカの3人組の仕業。彼らは現実には存在しない。そういう意味ではやはり「マンガ」かもしれないが

▼中国・四川省で起きた地震は、甚大な被害をもたらした。死亡者は数万人規模となっている。崩壊した学校の校舎については手抜き工事も指摘された。テレビ映像で見る災害現場は街の様相をみることができない。震災の恐ろしさをまざまざと感じさせる光景だ。そして我が国でも岩手・宮城内陸地震が発生

▼災害が悪者の手によるものならば、その悪行を封じ込めれば良い。しかし自然災害の発生は予期できない。普段からの防災体制整備こそが人々の生命や財産命を守る。人々を救うのは警察、消防そして建設であることを認識したい。(東京・JI)

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