2008/09/21
「酷道」「険道」の実態(新潟・KK)
▼道路特定財源等の暫定税率の期限切れ問題、ガソリン価格の高騰など、道路と自動車を取り巻く
環境が大きく変化している。特に道路に対する関心は、従来にも増して高まりを見せている
▼そんな中にあって、全国に459本ある国道のうち、本当に国道と呼ぶにふさわしいのか疑問が
残る「酷い状態の国道」、略して「酷道(こくどう)」を紹介するガイドブック『酷道をゆく』(イ
カロス出版)が話題を集めている。同書は全国の「酷道」を実際に訪れ、写真付きで現状を紹介する
点が特徴。売れ行きが好調のようで、このほどDVD付きの第2弾が発売になった
▼紹介されている「酷道」は、車一台通るのがやっとという幅員の狭い道路はもちろん、国道と称
するにもかかわらず、アーケード付きの商店街を通過したり、階段になっている国道もあったりと、
初めて知る事実も多い。これが現実だ
▼「酷道」とされる路線は、概して県境などの険しい場所を通る道が多いようだ。当然ながらバイ
パスやトンネル化、新ルートで建設中の路線等もあるので、全ての道路が「酷い」訳ではない。先人
が苦労して切り開いてきた道でもあり、かつては生活に必要不可欠な道路であったはずなのだが、現
在は著しく通行に不便であるということだ
▼同書は整備(改良)優先順位が低く、整備が必要な道路のリストとも言える。ちなみに同書にお
いて、我が新潟県は「どの都道府県にも増して、国道は整備されている道と、されていない道との落
差が大きい」とされた。残念ながらその通りだと思う。よく見ると「酷道」以外に、「険道(けんど
う)」もあるのだが…。(新潟・KK)