コラム

2008/10/14

期待大きい観光庁(本社・UT)


▼韓国・台湾・中国・香港・タイ・シンガポール・アメリカ・カナダ・イギリス・フランス・ドイツ・オーストラリア―。これらは、国土交通省が中心となって進めていた、外国人旅行者を日本に誘致する「ビジット・ジャパン・キャンペーン」の重点市場と位置付けているところだ

▼官民の連携によって、キャンペーンを開始した17年の521万人から、19年は835万人と増加している。このまま順調にいけば、22年に1000万人達成という目標が現実味を帯びてきそうだ。そうした背景で10月1日、観光庁が発足した。観光立国の実現に向けて、平成32年に訪日外国人旅行者数2000万人の大目標を金子一義国土交通大臣から課せられての船出となった

▼観光庁は、魅力ある観光地づくり、海外との交流拡大、旅行者ニーズにあった観光産業の高度化などを進めていく。国際会議の誘致策など、他省庁の縦割りを打破する役割も求められる。また社会資本整備との関連性も出てこよう

▼訪日年間2000万人が実現したら、町の風景はどう変わるのだろうか。華やかで明るいイメージを思い浮かべる人も多いのでは。道を聞かれる機会も増えるかもしれない。英語のできない筆者はどう対応しようか今から心配だ。またタクシー、バス、電車といった公共交通機関の対応も大きなポイントとなるだろう

▼せっかく興味を抱いて日本を訪れてくれた方々には、楽しい思い出、良い印象だけを持って、「また来たい!」と笑顔で帰りの飛行機に乗り込んでほしいものだ。一民間人ですらそう思うのだから、観光庁にかかる期待と責任は、とてつもなく大きい。(東京・UT)

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