コラム

2008/10/27

こころの指数EQ(山梨・OS)


▼知能指数を表すIQに対して、こころの知能指数と呼ばれるEQがある。EQとは自分や他人の感情を知り、それをコントロールする技術のことで、1990年にアメリカの心理学者ピーター・サロベイ博士とジョン・メイヤー博士によって提唱された

▼EQが高いひとは対人関係能力にも優れていると言われる。ビジネスにおいてもIQだけではなくEQの高さが成功の条件と言われ、多くの日本企業も人材育成などにおいて広く導入するようになってきた。大きな事業を成し遂げるには、それに比例し多くの人とコミュニケーションを取るケースは多い。それをスムーズにこなし、たくさんの人の大きな力を事業に集中させることが出来るか否かが成功の鍵を握るのは当然なのかもしれない

▼最近「KY」という言葉が流行った。その場の状況やその場にいる人の気持ちを察した言動が出来ない人を、「空気が読めない」の頭文字をとってKYと言っている。これなどはEQの数値と大きく関係しているのではないだろうか

▼提唱者の両博士によるとEQは先天的要素が強く高めるのが難しいIQに比べ、教育や訓練などにより伸ばすことが出来る。また不変なものではなく環境などの影響により上がったり下がったりするものとしている

▼筆者が子どもの頃、友達の悪口を言うと周りの大人から「言われた人はどういう気持ちになると思うんだ」と叱られた事がある。その時は「そんなの嫌な気持ちになるに決まってる、当たり前のことをわざわざ聞くなよ」と思った。しかし嫌な事件の多い昨今では、こうした小さなEQの訓練こそが重要なのかもしれない。(山梨・OS)

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