コラム

2009/01/26

ロボットに夢を(山梨SA)


▼建設業のみならず、人為的作業の限界を埋めるべくして誕生するロボット産業の進出がめざましい。昨今、2足歩行技術で驚かせた本田技研工業の「ASHIMO」の登場など、自動車産業の低迷をよそに更なる躍進が期待される

▼今年の始めに行われた東京消防庁の出初式において、まるで外観がロボットのような重機が登場した。これは、2つのアームを持つ「双腕重機」で、日立建機が今後量産化に向けて開発を進めているもの。この重機は、左右のアームを駆使し、つかみながら対象物を切ることができ、出初式では、がれきを撤去する作業が行なわれた。この重機の登場が実用化されれば、土砂災害や、建物崩壊などにより救出が困難だった作業を容易にすることができるだろう

▼少し横道にそれるが、玩具の分野ではこんなロボットの登場も。2008年度のグッドデザイン賞に、木製ロボット型玩具「コレジャナイロボ」が受賞。コンセプトは、プレゼントを空けた子どもから発せられる悲痛な叫び「欲しかったのはこれじゃなーい!ーをイメージして命名されたというが憎めない愛嬌があるロボットだ

▼一方、今後産業を支えるであろう技術者の卵たちは多い。過日、山梨県内において県電子工業会などが主催した第16回ロボコンやまなし2008が行われた。競技では、県内の多くの中学生から工業系の高校生が参加し、日頃の努力した成果を披露していた

▼このロボット産業は、周囲を見回すとそれぞれ実用に至っている。背景に「夢」の実現へ挑戦している姿が共通しているように思える。すべからく、あきらめないことが実現へとつながるのだ。(山梨・SA)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら