コラム

2009/02/12

極端な削減による結果(群馬・AN)


▼先日、テレビで拒食症の番組を見た。女性が自身の見た目を憂い、過度なダイエットを敢行し体重が激減。ついには、体重が小学校中学年の平均値にまで落ちてしまい、身体に異常をきたした。その後、治療などを経て、なんとか成人女性の平均値にまで回復。結婚もして出産もしたそうだが、あまりにも痛々しい

▼筆者も年頭から減量を決断し、昨年から話題となっている朝バナナダイエットに取り組んでいる。このダイエット方法については、多くの書店に関連書籍が並び、中でも爆発的な広がりを見せたのがテレビの放映だ。放送後は問い合わせが殺到し、バナナが店頭から消えるという社会現象にもなっている

▼製造業における期間従業員や派遣社員の雇用問題、いわゆる「派遣切り」が泥沼化している。世界的な不況の影響から今後、非正規労働者のみならず、正規労働者への影響も懸念されており、類を見ない大型のリストラもささやかれている。政府介入による抜本的な対策が待たれ、群馬県庁でも臨時職員としての採用などを進めている

▼現在の建設投資額は、平成4年度の約6割にまで落ち込み、政府投資額はピークの7年度と比べ半分以下にまで激減。これ以上の削減が続けば、さらに地域を支える建設業がなくなることは確かである。建設業は地域の雇用の受け皿としても必要不可欠であることは周知の事実

▼過度なダイエットは身体の異常を生み、大胆なリストラは世相の悪化を生み、行き過ぎた建設投資削減は日本全体の沈没を生む。何事も極端は決して良い結果を生まないといった現象を身をもって体験した。今こそ「チェンジ」である。(群馬・AN)

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