コラム

2009/02/19

負けに負けるな(山梨・OS)


▼米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏が高校での講演で引用した『学校では教えてくれない人生に役立つ11のルール』が話題になっている。ビル・ゲイツ氏といえば、言わずと知れたパソコンの基本ソフトWindowsの生みの親で、世界有数のお金持ちとして有名な人物だ。その人の言葉とあってさすがに説得力があり、どの項目もなるほどとうなずける

▼その中でも特に筆者が関心を示したのは「学校は勝者・敗者を決めなくなったかもしれないが、人生は違う。学校によっては君が落ちこぼれないようにしてくれたり、正しい答えが導き出せるまで、何度でも機会をくれる。実際の人生とは全く似ても似つかない」というものだ

▼ひるがえって建設業界では公共事業の削減や価格競争の激化などにより、倒産する企業が続出している。山梨県内でも、まさかあの企業が、というような老舗の大手企業が次々に倒れている

▼順調に勝っていたと思っていた企業が、突然負けを突きつけられる。そこには、落ちこぼれないように手を差し伸べたり、何度もチャンスをくれるような配慮はない。実際の人生には厳しく勝敗が決められる場面はたくさんあるのだーとゲイツ氏は言っているのだろう

▼最近は小学校の運動会のかけっこで順位をつけないところも多いようだが、それでは勝っても負けても勉強にならない。重要なのは負けを味わいそこからどう這い上がるかということ。早い時期から勝敗というものに慣れ、長い人生を乗り切るための知恵や力を身につけるべきではないか。辛く厳しい人生を乗り切れる、「負け」に負けない人間づくりが必要とされる時だ。(山梨・OS)

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