コラム

2009/02/26

名刺交換で考えること(新潟・YY)


▼先日、所用である官公庁を訪れたとき、カレンダーの裏紙を利用した名刺を見せてくれ、「あたなたにはこれ」と色々な種類の名刺の中から裏に満開のサクラが切り取られたものを渡された。また、ネコやヒマワリのものを指し「これは子どもたちに」。「OB連中にはこっち」と殺風景な名刺を見せてくれた。ただの名刺交換だが「あなたにはこれ」とわざわざ選んでくれた事がうれしかった

▼名刺は、初対面の相手に対し自身を紹介する上で最初に必要となる大事なビジネスツール。その中には、名前、所属、役職、電話番号、メールアドレスなど様々な情報が詰まっている。ただ、日本では、名刺交換の際、所属や役職の方に目が行ってしまう事が多く、個人のキャラクターや考え方は埋もれがちのようだ

▼しかし最近は会社や団体を代表した「最初の顔」としてではなく、個人の魅力をアピールしたり、最初の話題づくりのための重要なアイテムとしてデザインを凝ったり、使用する紙に再生紙や和紙を利用するなど工夫を凝らした名刺を持つ人も多い

▼ある自治体で応対してくれた担当者の名刺も面白かった。自費で名刺を制作しているとのことで、担当や役職などよりも個人の嗜好(しこう)やユニークさが全面に出ていて、その人柄までも感じ取れる。これは、いただいて実に楽しいし、印象にも残る

▼近年は前述のように工夫は見られるものの、一般的には名刺による自己表現は少ない。筆者は会社の代表として名刺交換に臨む際には、名刺から受ける印象以上の良いイメージを相手に持ってもらえるように自分を磨かなければと心掛けている。(新潟・YY)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら