コラム

2009/04/06

自転車はエコな乗り物か(新潟・SS)


▼新入学を迎えるこの時期、自転車の販売店は繁忙期。そんな街の自転車店舗は減少しているにもかかわらず、ホームセンター等での販売が増えているようで、販売台数は年々増加

▼一昔前、シティサイクル等一般的なものでも3万円はした。それが今では6980円等格安で販売されている。しかしホームセンター等で販売される格安自転車のほとんどは中国からの輸入品。専門の整備技師がいないため、ハンドルの取り付け、ペタルの取り付け、ブレーキ調整など基本的な整備もままならない所も多い

▼安い自転車でも使用者が満足すれば問題は無い。しかし自転車は車やバイクと同様人間を乗せて移動する。一つの不良が重大な事故につながる。しかし輸入自転車の販売には規制が設けられていない。消費者保護のため、製品安全協会によるSG(Safety Goods)マーク表示制度があるが、あくまで任意である

▼2004年から運用されている日本の自転車安全基準BAAは不良自転車を排除し「安全で長持ちする自転車」を目的としている。今年から環境に対する新基準の運用が始まり、環境負荷が高い6物質(水銀・鉛・カドミウム・六価クロム・ポリ臭化ビフェニル・ポリ臭化ジフェニルエーテル)の使用を規制し、自転車の製造から廃棄まで環境問題を考慮している

▼自転車は、使用に際してはCO2を排出せず健康的で地球環境にやさしい乗り物だ。しかし安い自転車が修理もされず使い捨てされる限りはエコとは言い切れない。本当にエコな乗り物になる為には、メンテナンスをして長く大切に乗るという認識が不可欠だろう。(新潟・SS)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら