コラム

2009/04/22

春は意欲向上の季節(東京・JI)


▼通勤電車で毎日同じ車両に乗り合わせる若い女性が、長い黒髪を突然金髪にしていた。似合ってはいるが突然の変貌に驚いた。春は新しいことに挑戦する人が多い。仕事や勉強、趣味、恋愛などにおいて突然やる気を見せる。より良く生きることへの「意欲」が、木の芽と共に起き上がってくるのだろうか

▼キヤノン電子の酒巻久社長が著した『椅子とパソコンをなくせば会社は伸びる!』(祥伝社刊)に、キヤノンの「三自精神」が記されている。三自精神とは自覚・自発・自治のこと。自分の立場や役割を自覚し、何事にも進んで行動し、自分のことは自分で管理すべし―というものだ

▼つまりは「自分で考えてやりなさい」ということである。人材が育つ基本は自己啓発によるもので、仕事こそが人材育成の場であるという。しかし「意欲」の無いところに教育の入り込む余地は無いとも断言している。では意欲を持つにはどうすべきだろうか

▼通勤電車で見かける女性のように髪の色を変えただけでも他人から見た印象は大きく変わる。新鮮だ。本人はそれ以上に気持ちを入れ替えて行動しているに違いない。世間の誰しもが金髪になれるわけではないが、当たり前のこと、小さなことを少し変えるだけで、きっと意欲は湧くのではないだろうか

▼ちなみに父親とのコミュニケーションが多い子供は意欲が高くなる傾向にあるという。我が子には大きくたくましく成長してほしいと願うのが親心。筆者自身も含め、父親は子供との会話や行動をもっと増やすべきだろう。彼らの意欲を引き出せば、それが自らの意欲向上に返ってくることも考えられる。(東京・JI)

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