コラム

2009/05/20

人材育成は子育てから(新潟・KY)


▼5月5日のこどもの日、新潟県長岡市に、広い公園と一体化した子育て支援施設「子育ての駅 千秋」(愛称・てくてく)がオープンした。当日は天候にも恵まれ、多くの利用者が来場。室内外で子ども達が楽しそうに遊ぶ姿が見られるなど順調なスタートを切った

▼信濃川河川敷の緑豊かな約2haの公園敷地内に、雨や雪の日でも伸び伸びと遊べる屋根付き広場と、子育て支援機能が一体となった「子育ての駅」は全国初となる長岡市オリジナルの施設。子ども達は冬場でも自由に遊ぶことができるほか、保育士が常駐しているため、子育ての相談や保護者同士の情報交換の場としても利用される。「子育て日本一」を目指す同市では、この施設を皮切りに平成22年度までに子育ての駅をあと2カ所整備する

▼子育ての駅は、同市のような雪国で冬季の遊び場が少なく、また、親同士が子育ての問題を相談できる場が必要という課題を解決する手段として計画された。同様の施設は、これまでに前例がなかったが、国の公園整備事業補助金の対象となり、長岡発の個性的な施設の誕生につながった

▼市民投票で選ばれた愛称の「てくてく」には、未来の宝である子ども達が大きな成長を歩みはじめる一歩の意味があり、「子育ての駅」から子ども達が一歩ずつ、頼もしく成長していく願いが込められている

▼長岡市は『米百俵』の精神が根付く地域。戊辰戦争で焼け野原となった時、見舞に贈られた百俵の米を売却した資金で国漢学校を設立、人材育成を図った。国や自治体の予算が疲弊する中、子育てに投資し、人材育成を進める取組みは現代版『米百俵』である。(新潟・KK)

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