コラム

2009/05/27

真摯に考えたいエコ(群馬・HM)


▼「マイ箸って本当にエコなんですか」。筆者が最近、外食時に箸を持ち歩くようになったのを見た同僚からの言葉。最近は間伐材を利用した割り箸も作られており、むしろ割り箸を使った方が環境にはいいと聞いたと言う

▼気になって調べてみると、なかなか複雑だった。まずマイ箸自体が本当にエコなのか。生産時のCO2発生量は割り箸の方が断然低いため、マイ箸は丁寧に長期間使わなければ意味がない。さらに、後で洗わなくてはならず、下水を流すということは、これも環境負荷。だから、他の皿などと一緒に洗うのが良いようだ

▼そして間伐材を利用した割り箸。確かにあった。この場合は生産時や廃棄時に出るCO2よりも、森林が整備されることで固定・吸収される二酸化炭素量が増えるため、どんどん使った方が環境にいい。とはいえ、市販されている割り箸は海外からの輸入材が多く、それならばマイ箸の方がエコになる

▼筆者は『エコっぽい』というイメージだけでマイ箸を使っていた。こういうイメージ先行は他にもありそうだ。身近なところで電気はこまめに切るというのがあるが、例えばエアコンの場合、暑い日に買い物程度の外出ならば、ドライなど弱めで付けっぱなしの方が暑くなった部屋を涼しくするより電気を使わないと聞いた

▼エコ活動は大いに結構で、気が付いたことからどんどんやっていけばいい。しかし自己満足に終わってしまってはもったいない。筆者は変わらず箸を持ち歩いている。見た目は変わらないが、中身を知って使っている分、以前よりはちゃんと『エコ』につながっていくのではないかと期待している。(群馬・HM)

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