コラム

2009/07/14

機械化と「心」の調和(茨城・KS)


▼「プログラムでもチップでも作り上げることはできない『心』の強さが人間を作る。それが人間と機械の違いであり、可能性は自ら切り拓いていくものである」。人間と知能を持った機械の壮絶な戦いを描いたSF大作映画、『ターミネーター4』の主人公、ジョン・コナーの最後のシーンでの台詞

▼ソニーの犬型ロボット「アイボ」や、ホンダの二足歩行ロボット「アシモ」、そして最近では、(独)産業技術総合研究所の日本人女性をリアルに再現した「HRP‐4C」など、ここ数年でロボット開発競争は激化。また、勝手に部屋を掃除するロボットや人間の顔を識別するデジタルカメラまで誕生している

▼建設業界でももちろん例外ではない。無線で無人施工ができるクレーンやブルドーザーが、雲仙普賢岳の火砕流災害で、堆積した岩石や土砂を取り除き活躍。無人化・自動化技術は、3kと言われる建設環境でさらに実用化が進むだろう

▼このように今、ふと周りを見渡せば、いかに人間が機械に依存しているか良く分かる。仕事の完全無人化もそう遠くはないのかもしれない。機械は人工知能で画像、音声、言語などありとあらゆることを自動学習する。もしも機械が人間の支配欲を学び、自我に目覚めたらどれほど恐ろしいことか想像がつく

▼ムダを無くして快適さのみを追求することは確かに大切である。しかし、どんなに機械化が進もうとも変えてはいけないものがある。それは人間だけが持つ、理屈ではない、目には見えない「心」である。特に、昨今求められるのはロボットや機械、科学などを正しく使う「心」ではなかろうか。(茨城・KS)

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