コラム

2009/07/15

建設業の明るい未来へ(前橋・HM)


▼建設業が認められたようで実にうれしい。今回の国の大型補正である。もちろん、すべての業種、企業に行き渡るものではないし、当初予算で落ち込んでいる分、自治体によっては、この補正のおかげで何とか昨年度並みの公共事業費が確保されるようなところもある。まだまだ楽観できないことは多い

▼しかし、ここ数年来、建設業あるいは公共事業は「悪」のイメージが一般的。その声が消えることはない。その中で、100年に一度と言われる不況下での今回の補正。「やっぱり建設業が必要なんだ。元気になってもらわないと」と言ってもらえている気がする。本当に久しぶりに認めてもらえたような気がしてうれしいのだ

▼その一方で、なぜなかなか印象が良くならないのかを考えると、住民ニーズに応えきれていないなど、一部で認めざるを得ないところがある。例えば筆者の家のそばで行っている道路工事。案内板は極めて分かりづらく、さらに迂回路も時々変わるため本当に通行しにくい

▼今こそやらなければいけないのは建設業界が役割の基本に返ることではないだろうか。せっかく業界の活性化とインフラ整備に拍車をかけようという動きが出てきたこの時、これを単なる一過性のことにしてしまっては実にもったいない

▼道路は血税を使ってつくる。当然だが、公共事業の最終的な受益者は地域住民だ。当たり前だが発注官庁など機関が対象ではない。であるなら住民を顧客と思い、自分たちをサービス業だと考えれば、まだまだ改善されるべき点も見えてくる。それができた時、真に明るい未来が拓けてくるはず。一歩一歩着実に歩みたい。(群馬・HM)

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