コラム

2009/11/04

バス専用道の今後に期待(茨城・MK)


▼線路の跡はバス専用の道路とします…。茨城県の石岡と鉾田間約27・2kmを結んでいた鹿島鉄道が無くなった跡地を石岡市と隣接する小美玉市が整備しバスを走らせる計画が進んでいる。道路やバス停、信号などは行政が整備し、バス運行は民間に任せる「公設民営」方式で実現させる。名付けて「かしてつ跡地バス専用道化事業」

▼以前の鹿島鉄道は経営が厳しくなり、平成19年3月に運行を停止。廃線後は、近くを走る国道355号で代替バスが運行されているが、利用者が少なくなっていることや355号の渋滞、残された線路には雑草が生えるなど課題が残された。そこで県が地元の2市に働きかけ、バス専用道路として整備して民間バスを走らせることを構想。住民や高校生も含めた検討会で協議を重ねている

▼まとまりつつ計画によると、当面はJR石岡駅から小美玉市の旧四箇駅まで約5・1kmを来春までに整備。その後、約2km延伸する計画だ。現在は、バス停の位置や交差点計画、間違って進入してくる車の防止対策、運行計画などを詰めている。民間バス事業者の募集も始まった

▼一方で、走らせるバスなどのデザインコンセプトが発表された。屋根に傾斜をかけたバス、木を素材にしたシェルター状のバス停、木の下に入り込むバスターミナルなど、自然と一体となったデザインが注目されている。これらに対する意見も募集中。詳細は2市のホームページに掲載している

▼地方の鉄道やバスは、道路が不整備で車を使えない住民にとって必要な公共交通機関だ。住民の足として、さらには観光の目玉として、新しいバス専用道に注目したい。(茨城・MK)

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