コラム

2009/11/18

ノウハウに触れよう(群馬・HM)


▼最近2回ほど取材で八ッ場ダムを訪れた。大臣の視察と関係都県の知事の視察。どちらもすごい数の報道陣だった。テレビは民放各局から何台もカメラが来ているし、無論、新聞記者も多い。地方で記者をしていると、こんな取材にはなかなか遭遇できない。いい経験になった

▼見ていると、みんな脚立で場所を取っている。先乗りして場所取り、後は時間まで割りとのんびりムードだ。最初、筆者は脚立を持っていかなかったので1時間以上も同じ所に立ち続けるはめになった。このほかにも見ていると参考になることも多く、刺激になった

▼こういうことは身近でもある。例えば友人の家に夕食に呼ばれた時。自分の家にはない味付けの料理。おお、これに海苔をかけるのか。なるほどこの料理はバターも合うのか、などなど

▼自分1人では新しい発想はなかなか出てこないが、違う会社、違う家庭に触れることでヒントを得ることがある。建設会社で働く人の場合は、JVの工事現場などで感じることが多いのではないだろうか

▼特殊な工事や業務は、大手に発注されることが多い。地元企業ではノウハウがないと見られてしまう。しかしノウハウは機会が与えられなければ、なかなか得ることはできない。今後ますます公共事業の先行きは不透明。地元企業で施工可能な事業はできるだけ地元が受注し、そして税金として還元するのが地方にとっては望ましい。もっとJVのような発注形態を活用し、中央の技術を地方がどんどん吸い上げられるようになればいい。八ッ場ダムの取材後に筆者は早速脚立を購入した。これも1つのノウハウかも。(群馬・HM)

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