コラム

2009/11/26

ワクチンへの希望(群馬・AN)


▼インフルエンザの流行がとうとう本格化してきた。群馬県でも学級閉鎖を余儀なくする学校も増えており、子どもを持つ親の心配は絶えない。加えて今年は、新型インフルエンザの大流行もあり、手洗いやうがいの徹底を促す広報誌やコマーシャルが例年なく多い

▼新型インフルエンザは、流行を繰り返してきた従来のインフルエンザウイルスとは表面の抗原性がまったく異なり、およそ10年から40年の周期で発生している。人類のほとんどが免疫を持っていないため、容易に人から人へと感染。その後、世界的な大流行を引き起こし、社会的な影響を及ぼす

▼このインフルエンザウイルスの感染に抵抗するため、ワクチンを事前に接種し感染時の重症化を回避するとともに、さらなる感染拡大も防ぐ。現在、基礎疾患を持つ患者や妊婦に対し、優先的な接種開始を行っているが、副作用といった面から妊婦などの中には、接種を控える人もいるようだ

▼インフルエンザの流行とともに、全国的に注目されているのが新政権の動向。来年度の概算要求が過去最大の95兆円となり、行政刷新会議による事業仕分けが行われている。公開の場で議論され、ネットでも中継されるなど、その関心は非常に高い。反面、予算が削られるかどうかをビクビクしながら見ている官僚と建設業者がいる

▼インフルエンザウイルスによる重症化は、ワクチン接種で回避が可能だ。しかし、平成10年度をピークに半減した公共事業費に対するワクチンは、まったく見当たらない。逆に「削減ウイルス大流行」といった感がある。このワクチン開発はいつになるのか―。(群馬・AN)

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