コラム

2009/12/16

ムダ削減は時代の要請か(群馬・SS)


▼毎年この時期が来ると今年も終わりなのかと思う。2009年の新語・流行語が発表された。大賞には大方の予想通り「政権交代」。トップテンには「新型インフルエンザ」「草食男子」「ぼやき」…。どれも耳に残るフレーズばかりだ。もちろん注目された「事業仕分け」も選に漏れることはなかった

▼新政権による政治主導の一環で、完全公開という形で進められた。これまでには考えられないアイデアだ。「必殺仕分け人」の追求により厳しくムダの洗い出しがなされた。それによって捻出されたムダは1・7兆円に上る

▼追求する側とされる側、丁々発止と渡り合う様子は繰り返し各種メディアで報道された。その手法に是非はあるが、双方ともに日本の現状を良くしたいという姿勢が伝わってきた。中には素人だが「ムダだよなあ」と思う事業もあった。取り組み自体は素晴らしいアイデアの賜物だ

▼先日、連休を利用して岩手県へ観光へ出かけた。龍泉洞へ向かう途中、道の駅「三田貝分校」に立ち寄った。実在した分校跡地に、当時の面影そのままに建設されたという。「給食室」と題した軽食コーナーは小学生が使用する机と椅子で構成されるなど、アイデアで満ち溢れていた。利用客数も多く、ムダが目立たず非常に効率がよい施設の印象だった

▼「事業仕分け」が新語・流行語トップテンに選ばれるあたり、ムダの削減は時代の要請なのだろう。いつにまにか、お腹周りにもだいぶ多量のムダが目立ってきた。手遅れにならないうちにアイデアを出して解決したいと思っている。願わくばこのムダも仕分けしてもらえれば、いい年越しができるのだが。(群馬・SS)

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