コラム

2010/03/23

第3子誕生で思う(東京・JI)


▼先日、3人目の子どもが生まれた。今は元気に暮らしているのだが、出産直後に妻の容態が急変し、出血が止まらない状態に。医師や看護師がベッドを取り囲み、行ったり来たりしている。面会はできず、妻の両親も含めて家族一同の脳裏に『死』の文字が浮かぶ。気の早い者は「病院を訴えてやる」とまで

▼今回の出来事で「女は命がけで子どもを産む」ということを改めて認識した。3人目で甘くみていたわけではないが、妊娠期間は順調で、妻も安心して出産に臨んだ。しかし予測のつかない事態が起きるのも妊娠・出産。生死をさまようケースも多い。夫としては医師の治療を待つしかなく、自らの無力を感じた

▼政治の世界では、子ども手当が大きな話題。22年度は当初予定の半額、1人あたり月額1万3000円が支給される。そして23年度からは満額2万6000円となる見通しだ。満額で子ども3人の場合、月に7万8000円。年間では100万円近くも入ってくる。これは大きな金額だ

▼手当は、当然ながら子どものために使わせてもらう。教育費に回すのが国民としての義務であろう。決して筆者の趣味である楽器の購入に充当することはしない。それだけは絶対にない。ちなみに今欲しいものは米国製の古いサクソフォンで、価格は50万円を超える。高値に見合った最高の音が出るのである。繰り返すが、もちろん買うつもりはない

▼子ども手当支給の問題点は財源確保だろう。財源捻出で日本の財政が破綻するか、それとも手当がなくなって我が家の財政が破綻するか。国家と個人による、破綻への競争が始まった。(東京・JI)

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