コラム

2010/04/01

真実を知らせてみる(埼玉・SW)


▼物事には理由があっても真相が語られないことが少なくない。知らないほうがいいこともあるが、真実を知りたいと思うことは多い。真実が分かったとしても、納得できるとは限らないが、得をすることもある

▼先日、ディスカウントスーパーマーケット「オーケーストア」に立ち寄った。同社は、厳しい小売業界でも順調に売上高だけでなく経常利益を伸ばし、店舗数も正社員数も増加の一途。低価格戦略を採っていることはもちろん人気の1つだろうが、特徴的なのは「オネスト(正直)カード」の存在。出来るだけ正確で、正直な商品情報を提供している

▼例えば「相場が高騰しておりまして、次回の買付分(来月早々の予定)から値上げしなければならなくなりました。値上がり前にお求めくださいますとお得です」とか「長雨の影響で、レタスの品質が普段に比べ悪く、値段も高騰しています。しばらくの間、他の商品で代替されることをお薦めします」といった具合

▼このカードを見て「だったら今回は見送ろう」という行動を促す一方で「少し品質が悪くてもいい」などと納得しての購入が期待でき、クレームも減るだろう。あいにく、今のところ自宅付近に店舗はないが、オープンした際にはオーケーファンになりそうだ

▼建設業界にも活かせないだろうか。例えば「この道路の工事中は、皆様にご不便をおかけしましたが、『1日も早く利用してほしい』と思って工事をしたら、予定より早く完成しました。気持ち良く利用していただけるなら幸いです」。こうした看板を見かけた人は、工事の理解度もあがるに違いない。(埼玉・SW)

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