コラム

2010/07/13

暗黒面に落ちないように(茨城・KS)


▼?遠い昔、はるか彼方の銀河系で…?で始まるSF映画の金字塔、『スターウォーズ』の第一作目の誕生から33年。これを記念し、NHKでは7月、BS放送でシリーズ全作品を一挙放映することになった。世界中で強大な影響力を持ち、今なお人気の同シリーズ。日本での人気も高い

▼数10万もの国家から成る銀河宇宙を舞台に、その秩序を守る正義のジェダイ騎士団と悪の力を信奉するシス卿との戦いを描いた超大作だが、ジェダイは「時代劇」、女王のアミダラは「阿弥陀如来」からと随所に日本文化の影響がうかがえる。その風貌も江戸時代の侍や芸者さながらである。監督のジョージ・ルーカス氏は、いま俄然騒がれている「クールジャパン」を当時から見越していたということか

▼それもそのはず、ルーカス氏は黒澤明監督の大ファンであるという。特に『隠し砦の三悪人』(1958年)からストーリー、キャラクターともに着想を得ているとか。そのほかスティーブン・スピルバーグ氏やフランシス・フォード・コッポラ氏など多数著名監督らも黒澤氏を崇めてやまない

▼劇中で銀河共和国の議会があるが、「力と恐怖」を政治理念として持つ腐敗した議長によって、一気にそれまでの民主主義が崩れ、世界はダークサイド(暗黒面)へと堕落してしまう。個人の権利、自由などは一切許されない恐ろしき独裁政治体制が敷かれることに

▼7月11日は参院選だった。結果はさておいて、?はるか彼方の銀河系で…?ではなく、ごく近くのあなたの町で…。日本社会がダークサイドに落ちないように、意志をこめて清き一票を投じただろうか。(茨城・KS)

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