コラム

2010/11/30

非エコドライブ車の功罪(茨城・KM)


▼今月は環境省や国土交通省が進める「エコドライブ」の推進月間だった。国立環境研究所が、茨城県つくば市内の交通状況をもとにエコドライブによる二酸化炭素(以下CO2)排出量削減効果を調査した。その結果、車の流れの40%がエコドライブ車だった場合、その波及効果により、単体による効果のおよそ2倍のCO2削減効果が期待できることがわかった。また同時に非エコドライブ車のCO2排出量が約2%減ることも証明された

▼エコドライブは交通全体でみると流れを乱すため、逆に排出量が増えるとの懸念があった。しかし今回の調査により、非エコドライブ車がエコドライブ車に合わせて走行することで、プラスに作用することが実証された。エコドライブは社会全体に良い影響を与えることができる

▼近年、周辺に不快感を与え問題になっているのが「道の駅」における車中泊。大量のごみ廃棄、洗面所での洗濯や炊事、車外への椅子持ち出しや煮炊きに苦情が殺到し、車中泊の受け入れ拒否を検討し始めたところもあるという

▼そこで国交省は「車中泊のルールづくり」をするため先月、山形県いいで、 福島県よつくら港の2カ所の道の駅で社会実験を実施。車中泊専用区画や流し場、コインランドリーなどを設置し、利用者のニーズを探るとともに、道の駅としての今後の対応を検討する

▼モラルを守れば観光活性化の観点から車中泊は歓迎されるはずだ。人の行動は周りに影響を与える。それぞれが節度のある行動をすればルールなど必要ない。エコドライブ車が非エコドライブ車に与えているような良い影響を与えたい。(茨城・KM)

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