コラム

2010/11/10

将来のロマンを夢見ながら(埼玉・YW)


▼人は未来のことを予測し難い。例えば100年先のこと。筆者は先行き見えない100年先を追い求めることにロマンを感じる。人はすぐに結果が見える短期のことには努力を惜しまないであろう。しかし、遠い将来のビジョンが見えさえすれば、やるべきことを自覚して必死に努力するかもしれない

▼以前聞いた面白いことを紹介する。開塾時の新井・松下政経塾塾長が創業まもない松下電器産業に在職中に、幸之助氏が「100年後の夢と会社の未来を大声で言え」と命じたそうだ。全員が100年後の未来を見られると本当に思ったらしい。経営者たる者、夢とロマンを実現させるためには、将来ビジョンを持たなければ、会社の夢を実現できないということだ

▼一寸先は闇でも将来ビジョンを明確にすれば、今すべきこと、今必要なことが分かってくる。ほぼすべての人が予測できない混沌とした世の中にあっても、自分や会社の夢の実現のために、たとえ100年先でも光明は見い出せよう

▼私はスペインの建築家ガウディに惹かれる。彼はサグラダ・ファミリアを生きている時代に見られないと分かっていても、そこに生涯を捧げた。一方個人的な些細な夢だが、50年後のアメリカトップシークレットの文書公開、ケネディ暗殺の真相は情報公開請求できるという夢を持っている。その前に世界のメディアが報じるだろうが

▼弊社は来年で創刊60年になる。多分100周年には立ち会えないかもしれないが、黄泉の国でぜひ行末を見たいものである。幣社の未来が今ぼんやりと見えてはいるが、それは心にしまって置くことにする。(埼玉・YW)

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