コラム

2011/02/15

トラからのおくりもの(茨城・KS)

トラからのおくりもの

▼昨年のクリスマスから年初にかけてのサンタもびっくりのプレゼントラッシュ。事の発端は昨年12月25日。群馬県前橋市の児童養護施設に覆面ヒーロー、「タイガーマスク」こと「伊達直人」の名前でランドセル10個が寄付されたことから始まり、見事に連鎖が生まれ、ついに全都道府県に広がった。

▼あるニュースでは、団塊の世代である60歳前半の人が、お金に余裕があっても使い道がなく寄付をしたのではと推測していた。しかしその後、20代の若年層タイガーマスクからのプレゼントも贈られている。昨今の若年層は?草食系?と呼ばれ、消費をしない傾向があり、お金の使い道がないという点で共通だ。

▼ここ茨城では、住宅会社に勤める木村直人さん(24)が、姿も名前も隠さず、養護施設に初支給のボーナスをつぎ込んで買ったランドセルを届けた。直人さんの名前は偶然でなく、「少しでも世の中の役に立つ人間になってほしい」との思いからタイガーマスクの名をとって命名されたという。

▼そもそも養護施設の子どもたちにはランドセルが渡されていないのかといえばそうではなく、税金や団体からの寄付で自治体より支給されているという。ただ今回の一連の運動で確実に?消費?が生まれており、経済効果は大きい。そして何よりも慈愛や奉仕の心が一人の行動から全国に波及したということが、ありがたく偉大なことである。

▼一方、いつも自分の事だけを考え、窮地に立たされると得意の涙で惑わす、マスクならぬ化けの皮を何重にも被った?猫かぶり女優?もいる。同じネコ科動物でも大違いである。人それぞれには違いないが。(茨城・KS)

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