コラム

2011/09/29

視角で変わる魅力(埼玉・YW)

視角で変わる魅力

▼先日、ある大手広告代理店による47都道府県の魅力度ランキングが発表された。情報接触度、地域イメージ、訪問目的、愛着度などの項目に対して無作為に選出されたアンケート結果だ。

▼上位は北海道、京都、沖縄など、市区町村では札幌と函館のワンツーだった。埼玉県は46位、3年連続最下位は茨城、北関東4県は総じて40台と低い。住みやすさではなく、魅力度なので総じて消費者の目というより、観光的イメージのアンケートになっているように見える。

▼このような順位はさほど気にはならないが、ただ民間にしろ行政にしろ観光に多少なりとも関わる人であるならば、反転材料を積極的に探すべきではないだろうか。逆になぜ北海道、京都、札幌や函館は魅力度が高いのか、良いイメージや惹きつける観光資源などが多くあるのだろう。

▼世界1の観光大国はフランスであり、パリやニースなど、どこか文化が匂い、爽やかな空気と雰囲気のイメージが旅行者を惹きつけるのであろう。例えば筆者が何度も訪れたことのあるベネチアは、あの運河の周りに囲まれていること、青い水に身をおくことが目的だった。世界でも珍しい水の都に行くことが目的で、ベネチアでイカ墨パスタを食べることを目的とする人は少ないのではないか。

▼観光地に行くのは何の目的なのか、ターゲットを絞った層に見合った角度で魅力をアップさせることが大事だろう。日本も各自治体で観光客誘致合戦を繰り広げている。観光客は何を望むのか、最近は古さ・懐かしさと快適さが求められるようだ。旅行者は自らの目的や視点をもって、地域の魅力度を考えては。(埼玉・YW)

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