コラム

2011/10/26

運命を変えねば(群馬・AN)

運命を変えねば

▼先日、現場代理人の折衝力強化を図るための講習会が開かれた。この講習会は群馬県電設協会と群馬県管工設備協同組合の共催、東日本建設業保証群馬支店の後援で行われたのだが、その講義内容には感心させられた。現場代理人にかかわらず、対人関係の良好な構築に役立つ効果的な内容だった。

▼当日の講師は、日本コンサルタントグループ建設産業システム研究所の中村秀樹氏。中村氏は、聴講者とともに現場における各場面に適切な折衝方法について事例問題を使いながら模索した。折衝には相手を思い「『聞く』ではなく、耳とプラス目と心で『聴く』ことが信頼につながる」と力説。

▼折衝の上では『説得力の?・?・?』も大事だと強調。?では全体、概要をまず述べ?でその1つひとつの詳細を述べたのち?で最後にもう一度念を押すというテクニック。そういえば、記事の基本も同様だ。

▼中村氏は、アメリカ大リーグで活躍する松井秀喜選手の名言を披露。松井選手は恩師である星陵高校の山下智茂元監督から『心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる』と指導されたという。

▼建設業の厳しさは増すばかり。東日本建設業保証がまとめた前払保証取扱高からみた上期における群馬県内の公共工事は、前年同期に比べ11・6%減だった。人格が変われば運命が変わる―。今の建設業にとっては、非常に辛い言葉だ。では、業界の運命は果たして変わるのか…。昨年33年ぶりに建設業就業者が500万人を大きく割り込んだ。今もどこかで建設業の破綻が発生している。(群馬・AN)

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