コラム

2011/10/27

世界で税論議華やか(埼玉・YW)

世界で税論議華やか

▼わが国ではタバコを狙い撃ちにした増税論や、各種税金のアップ議論が国民不在の中で盛んに展開され、着実に進もうとしている。

▼こういった傾向は、何も日本に限ったことではない。デンマークでは10月2日から脂肪税と称して、詳細は省くがバターなどに課税した。駆け込みで前日は関連商品がパンクしたそうだ。9月にはハンガリーでは通称ポテチ税、スナック菓子に清涼飲料水にも課税している。導入時期は定かではないがイタリアではポルノ税、内容は想像に委ねるが、世界中で税金を巡る話題は多い。

▼税金とは、例えば古代より、国民の義務であり最もシビアになるマターであることは間違いない。税金を時の為政者がどのように何をどう配分するかが、政治的理念だ。回り道になるが、筆者が接点のあったヒトのトピックスを紹介したい。

▼手元に1996年8月31日、丸の内で痛飲した某氏の名刺がある。その某氏が9月中旬に参議院本会議で、野田総理を罵倒(ばとう)した。「松下政経塾出身を名乗るな」「松下翁が墓場から辞めろと怒っている」「政経塾の塾訓を忘れたか」などである。何を隠そう松下翁と一緒に松下政経塾で面接を行い、野田総理を採用した、みんなの党所属の参議院議員江口克彦氏である。

▼江口氏は雑誌や新聞などで松下政経塾は「無税国家」と掲げている。松下翁の薫陶を受けたはずの野田総理は「真逆の増税に、合同庁舎着工など税の優先順位を間違えている」と言いたかったのだろう。江口氏は「採用したのが生涯の過ち」と悔やんでいる。税の議論は世界中で百花繚乱だ。重税が話題だけでは寂しい。(埼玉・YW)

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