コラム

2012/10/06

問題を解決する術(長野・EM)

問題を解決する術

▼急性腰痛症により、しばらく出欠勤を繰り返した。歩くことはもちろん、起き上がるのもままならない。長きにわたる不摂生で得た重厚な腹周りは見掛け倒し。一方で手足が細く、幼児体形と皮肉られることはあったが、しばらくは、まさに赤子の有様であった。

▼腰痛には急性腰痛症、いわゆる「ぎっくり腰」のほか、椎間板が飛び出し、神経根や脊髄を圧迫する「椎間板ヘルニア」、腰椎の一部の骨が断裂したり、ずれてしまう「腰椎分離症・すべり症」など様々な種類がある。一方で、多くの場合は原因の特定が難しいとも言われている。

▼「寝返りを打つのに、あれほどの決心がいるとは」。快方に向い、行く先々で事の顛末をこぼすと、なんと腰痛持ちの多いこと。経験に基づく対処法や行きつけの治療院など、参考になるアドバイスを多くの方から頂いた。問題を共有することは解決への近道である。

▼果て無き公共投資の削減に呼応し、建設産業関係団体の会員数も減少傾向が続いている。全国47都道府県の建設業協会で構成する全国建設業協会の会員数は、昨年6月末時点で2万439社。ピークだった平成7年の3万3335社からは38・7%減少している。

▼「メリットがない」元会員企業のトップは切り捨てた。しかし、課題を皆が共有することで対策が見つかり、1社では声にしがたい事も団体の意見として発注者に伝えられる。自身が抱える問題を提起し、地域を守るための公共事業を、より円滑・適正に進められるよう改善していく。このツールを手にすることこそがメリットではなかろうか。折りしも官民の意見交換は花盛りである。(長野・EM)

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