2013/01/29
遊びがスポーツになる(茨城・NI)
遊びがスポーツになる
▼冬の旬のスポーツと言えば、第一にスキーだろう。しかし、最近ゲレンデにはスキーをする人の姿
よりも、スノーボードをする人が圧倒的に増えているようだ。
▼筆者が子どもの頃、冬になると親に連れられ、よくスキー場に行った。雪上のスポーツの王道はス
キーだという先入観があったが、時の流れと時代の変貌と共に、ファッション性を重視するスノー
ボードが老若男女を楽しませるスポーツとなったのだろうか。今やあちこちのスキー場でスノーボー
ド用のハーフパイプやジャンプ台が整備され、鮮やかなウェアを着た若者がスノーボードで空中を舞
いアクロバティックな姿を見せている。
▼しかし、ジャンプが楽しいといっても1日中飛んでいる訳には行かないし、飽きてしまう。やはり、
雪上スポーツの醍醐味といえば、スピード感と大自然の中を走り抜ける爽快感ではないだろうか。冷
たい空気を肌で感じながら、山頂から一気に駆け下りる。この感覚が雪上スポーツの人気を落ちない
理由の1つと言える。
▼このように、雪上スポーツはスピード感や爽快感を楽しむものがほとんどだった。しかし驚くこと
に、子どもの頃は単なる遊びでしかなかった「雪合戦」が今では、スポーツとして空前のブームにな
っている。時代の流れを感じる。
▼今後、もしかすると雪の上をただ転がり落ちるだけの遊びも、スポーツとして認められるようにな
るかもしれない。アイデア次第では、誰かが考えた想像外の「遊び」が、「スポーツ」としてオリン
ピックの花形種目になるかもしれない。スポーツに限らず、自由な発想が求められる時代になった。
(茨城・NI)