2013/04/10
名称が変わらない訳(群馬・AN)
名称が変わらない訳
▼2012年度の大型補正予算が注目されている。さらに、国土強靱化を目指す自民党の考えで言え
ば、今後の建設業界を大きく左右するであろう大きな話題だ。その『国土強靱化』といった名称を変
更するかどうか、政府の防災・減災に関するプロジェクトチームで検討されているという。
▼この計画は、防災を目途とした公共事業を進める基本計画などを盛り込むもの。変更の理由は『イ
メージが悪い』ことらしい。前政権が掲げた真逆のフレーズ『人からコンクリート』を連想させ、ば
らまきと捉えられてしまうからだ。しかし、今後発生しうる首都直下型地震などを踏まえると、国土
強靱化は必要不可欠なのだが。
▼群馬県高崎市は、1人あたりのパスタ店舗数の割合が日本一のまち。これを全国に発信すべく『キ
ングオブパスタ』なる企画がある。開催会場に設置された各店舗で来場者が試食し、もっとも美味し
い店へ投票、その年のパスタ店ナンバーワンを決定する。これまでに4回開催され、いずれも盛況だ
った。
▼つい最近まではスパゲティと呼ばれていたパスタ。リフォーム業を営む社長と雑談した際、面白い
話を聞いた。リフォームも今やリノベーションと呼ばれるようになったが、パスタと同様に万人に認
知、注目されるようになり、昨今は当たり前の呼称になったという。
▼名称の変遷は当然のことだが、いつの時代も変わらないものがある。公共事業もその1つ。完成し
た施設がこれほどまで長きにわたり効果を発現するものは公共事業以外に類を見ない。きょうまで
「公共事業」の名称が変わらないのは当然のことと言えよう。(群馬・AN)