コラム

2013/05/08

積み重なる30年間(群馬・SS)

積み重なる30年間


▼東京ディズニーランドが先月開園30周年を迎えた。30年経過しても夢の国の勢いは衰えるどころか、

今も大勢のファンが夢を見に駆けつける。盛大に開催された記念セレモニーのようすも報じられた。

去る2001年には東京ディズニーシーも併設。開園以来の人気は不動で、究極の集客施設の地位を

確固たるものとしている。


▼なにしろディズニーランド目当てに浦安市に引っ越してくる人も少なくないというのだから、その

影響力には恐れ入る。東日本大震災で液状化被害を受けながらも全国の市でトップの財政力指数を誇

り、30年連続で地方交付税不交付団体であるのは世代を超えたディズニー人気の裏付けだろう。


▼また、7月にはファミコンも発売から30周年を迎える。家庭用ゲーム機として大成功を収め、特に

『スーパーマリオブラザーズ』は全世界で4000万本を超える売り上げを達成。現在は映像面、機

能面で大きく進化した多くの後継ゲーム機が誕生しているが、先祖はファミコン。30年前の遺伝子が

今もゲーマーの心をつかんで離さない。


▼この2大エンターテインメントに挟まれ、生まれた筆者も30歳を迎えた。孔子は『論語』で「15に

して学に志し、30にして立つ」と言った。30歳で自立したという意味なのだろうが、果たして自分は

どうだろうかと考えると、実にきまりが悪い。


▼何をもって自立というのかは人によって解釈がわかれるところだが、多くのファンを獲得している

ディズニーランドもファミコンも自立した存在なのだろう。この偉大な世相に負けない位の一人立ち

した大人でありたいと思う三十路である。(群馬・SS)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら