成功するベンチャー企業(埼玉・ＨＳ）

成功するベンチャー企業

▼ある情報番組で、写真サービスを行う会社「フォトクリエイト」（白砂晃社長)を紹介していた。

同社は、２００２年設立のベンチャー企業。東京マラソンなどの市民参加型マラソン大会などで、プ

ロカメラマンを沿道に配置して撮影。レース後にランナーを対象に、インターネット上で写真を販売

するビジネスモデルを確立した。マラソンに止まらず、社交ダンス、運動会、少年サッカーの会場や

幼稚園にも派遣。

▼プロカメラマンは、それぞれの現場で一流の腕前を発揮した。顧客は自分自身や子供の「かけがえ

のない一枚」を購入することが可能となる。一方、プロカメラマンにとっては、近年、雑誌の相次ぐ

廃刊などにより収入減が懸念されており、まさに『救いの神』だ。「フォトクリエイト」は、理想的

なベンチャービジネスと言えそう。

▼白砂社長はベンチャーの定義を、ただ「小さい会社」や「若い会社」では無く、「仕組みが完成途

上にある企業」としている。利益を生み出す仕組み、人を動かす仕組み、成長を持続させる仕組みな

どを現在進行形で創ってる企業―と説明。「ベンチャーには創る喜びある」と付け加えた。

▼リーマンショックで既成概念に頼った企業は倒産・廃業に追い込まれた。建設業界も旧態依然とし

た経営形態からの脱却が求められている。歴史のある大企業といえども、利益・組織・成長の仕組み

は、ベンチャーと同じように日常的な変革が必要なのかもしれない。

▼一定の成功を収めた経営者には、諦めない継続力とアイデアといった一定の共通点がある。すべて

の起業家はベンチャーでなければならないようだ。（埼玉・ＨＳ）