コラム

2013/07/20

メンテで残すインフラ(山梨・SA)

メンテで残すインフラ


▼先日、自宅近くで国内外の名車を集めたクラシックカーフェスティバルが開かれ足を運んだ。今年

で3回目を迎え、会場には多くの人であふれた。きれいに手入れされた懐かしの名車が一同に揃い圧

巻であった。参加した車両は約150台を超える。


▼賑やかな会場を巡ると、濃い赤の塗装が美しいシトロエン(フランス)が目に止まった。静岡県か

ら参加したオーナーの話によると、この車は今年で62歳になるそうだ。石川県金沢市で行われた、今

回と同様のイベントにも元気に走行してくれたという。


▼時代は変われど、人が移動する手段として、自動車は必須の道具である。基本的なスタイルは昔も

今も変わってはいない。会場に展示されていた古き良き車は、オーナーによりきめ細やかな手入れが

施されることによって、現在も当時の姿のままであり続けることができるのだ。


▼さて、社会資本についても同様なことが言えないだろうか。国土交通省によると、全国のトンネル

の40%が30年を過ぎ、維持管理が必要となっている。国内にある全長15m以上の橋梁のうち老朽化が

進み、通行止めになっている箇所が217もあるとされている。山梨県でも、横内知事が急激に進ん

だ老朽化の現状を踏まえ、「維持管理の時代になった」と宣言した。


▼過去の貴重な財産を後世にまでその姿を維持することができるならば、投資を惜しまずメンテナン

スを継続することが必須だろう。そしてその社会資本を永年にわたって共有することが出来る。こう

した認識を新たにし、後生まで伝えることが出来たなら、それはとても素晴らしいことはないだろう

か。(山梨・SA)


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