コラム

2013/08/08

同じ過ちは繰り返さぬよう(茨城・KM)

同じ過ちは繰り返さぬよう


▼環境省による第2回茨城県指定廃棄物処理促進市町村会議が水戸市で開かれた。環境省は1?あた

り8000ベクレルを超える指定廃棄物の最終処分場候補地選定に向けた新しい手順などを提示。前

政権における突然の候補地発表との「違い」を明確化するため、手順を細かく説明した。


▼これによると、有識者会議で了承された選定手順案、評価事項案、評価基準案について、市町村会

議で議論後、国が決定。続いて?安全等が確保できる地域?地域特性に配慮すべき事項を尊重した地

域?必要面積を確保した土地―の順で候補地を抽出。その後、安心等の地域の理解が得られやすい土

地を選定し、詳細調査。候補地を提示する―とした。


▼しかし、この手順には「市町村の同意」が含まれていない。ある首長から「市町村長の同意は必要

なのか」との質問が飛ぶと、環境省は「本質的には同意は必要ではないが、ご理解を賜り、地元にも

丁寧に説明し、整備を進めて参りたい」と述べた。


▼結局この会議では、県内処理について大筋で合意。今後は「集約か、現状の仮置き場管理を強化

か」について話し合う事になりそうだ。北関東の栃木、群馬両県は、県内処理について意見がまとま

らないと聞く。


▼第2回会議で県内処理について大筋合意した茨城県は、北関東のほか2県に比べれば進展はある。

しかし最終的な候補地決定となれば、反対は避けられないだろう。その際、タイムリミットなどの観

点から、国が自治体の同意なしで候補地を選定すれば、結局前回と一緒だ。「政権が違う」は言い訳

にならない。国として同じ過ちを繰り返してはならない。(茨城・KM)


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