コラム

2013/10/08

多数派は間違っている(群馬・SN)

多数派は間違っている


▼アメリカの作家、アール・ナイチンゲールは、数々の名言を残したが、その1つに「多数派はいつ

でも間違っている」がある。自己啓発のパイオニア的な人であり、ビジネスで大成功を収めた実業家

でもある。前記した名言には「もし、あなたが今の分野で理想となる成功者が見つからない場合、多

数派の逆をいけばいい。何故なら、多数派はいつでも間違っているからだ」という前置きがある。大

抵の人間は他人と同じ考えだったり、服装が同じだったりすると安心するし、落ち着ける。長い間鎖

国にあった日本人は特にその傾向が強い。


▼この名言について「本来、人間というのは考えるのが嫌いな生き物。だから、みんなと同じ行動を

取ろうとする。何故なら、そうすれば考えなくていいし、楽だから」と解説する人がいた。


▼筆者も何かを決める際に支持する人の割合を参考にしてきた。「支持する人の多い方が正解だろ

う」的な感覚だ。しかし、実は考えるのが面倒だから、無意識のうちに多数派を支持していたことに

なるのだろう。


▼無論、この説に反論する人は少なくないだろう。「そんなことはない。人間は考える葦である」と。

多数派が常に正しかったら多数派が主流を占めた人類社会はもっと賢い世の中になっていたろう。堅

ければ、先の戦争もなかったはず。


▼堅くないということは、人間は弱い生き物で、結局は考えない多数派の流れの力が強いということ

になる。相場の世界にも似たような格言がある。「多数派は常に間違っている」。民主主義の原則に

多数派の原理と少数派の尊重があるが、人間社会とはそうそう割り切れるものではない。(群馬・S

N)


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