2013/10/09
インフラとは国土のOS(東京・UT)
インフラとは国土のOS
▼OSとはパソコンにおける基本ソフトを指す。ポピュラーなものとしてウィンドウズなどが挙げら
れる。パソコンにOSや操作機能をそろえたソフトウエアが入っていなければ、パソコンはただの箱
とも言える。OSは必要不可欠だ。
▼関東地方整備局の深澤淳志局長は「インフラは国土のOS」と表現した。国土にOSが入って、社
会が成り立つという論だ。国土の上に直接、人々の暮らしがあるのではないという考え方であり、豊
かな社会を築くためには「必要なものは着実に整備し、保守していくことが大事だ」と展開する。
▼2020年のオリンピック開催都市となった東京には、オリンピックスタジアム(新国立競技場)
や選手村など施設の建設が控えている。開催にはハード施設のほか、交通利便性の向上などソフト面
も含めた準備が必要となる。
▼関東地方整備局におけるキーワードは、外環道の関越〜東名高速区間の完成だろう。練馬区、世田
谷区を通る16・2?で、用地買収が進まないなど、足踏み状態が続いていた。供用すれば都内の渋滞
緩和に寄与するのは確実であり、オリンピックまでの開通目標を明確にする必要がある。オリンピッ
クの開催は夏場だ。万が一の渇水による取水制限に備えて、「首都圏最後の水がめ」とも称される八
ッ場ダムを着実に竣工させるべき、という主張も聞こえてきた。
▼日本が元気になるために、東北の復興と東京の頑張りが不可欠だ。オリンピック開催を経済成長の
エンジンにするためにも、また世界中の人々に日本や東京の良さを見せるためにも、OSのアップグ
レードが欠かせない時を迎えた。(東京・UT)