コラム

2013/12/28

お風呂でゆく年くる年を(新潟・TH)

お風呂でゆく年くる年を 


▼今年も残りわずか。寒波の影響も手伝って湯船が一段と恋しい年の瀬である。温かいお風呂に浸かっ

て鼻歌をうたうのも乙なもの。音楽を聴きながらボーっとしたり、本を読んだり、マッサージしたり

と、バスルームでゆっくり過ごす人も多いのではないだろうか


▼日本人は世界一のお風呂好き、温泉好きな民族であると言われている。海外ではシャワーのみで済

ませる国が多いのに対し、日本では浴槽に浸かるのが習慣だ。日本は年間1億超の人々が温泉地に宿

泊したり、日帰り浴場などが年々増加しているというデータなどもあることから、日本人にとって、

温泉はなくてはならない存在だ


▼なぜ日本人はこのようにお風呂が好きなのだろうか? 黒船来航のペリー『日本遠征記』によれば、

明治政府が混浴禁止令を出すまでは男女混浴はあたり前だったようだ。地方では、戦後まで混浴の銭

湯人気は衰え知らずだった。一方気候風土的に見ると、日本はアジア・モンスーン地帯の温帯地域に

あり、周囲を海で囲まれ、温暖・湿潤なため、水浴・温浴が好まれた


▼また、日本が水や燃料に富んでいたことや、火山が多く温泉に恵まれたことなど諸説あるらしい。

何はともあれ、お風呂上がりの爽快さ、入浴時に「ふ〜っ」と口にすると一瞬で癒されるあの独特な

感じ。この季節のお風呂の温もりは何ものにも代えがたい


▼「光陰矢の如し」と言うが、お風呂や温泉でゆっくりしながら、慌しかったゆく年を振り返り、イ

ヤなことを洗い流して来る年を迎えたい。また、初湯で「来年の目標」を立てるのもいいかもしれな

い。良いお年をお迎え下さい。(新潟・TH)


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