コラム

2014/02/18

伝えることの難しさ(水戸・EM)

伝えることの難しさ


▼小学4年生の娘が、学校の授業で性教育を学んだという。体つきや体の働きに変化が起こること。

始まる時期は人それぞれ違うこと。そして、それはお母さんになるための準備であること。気恥ずか

しそうなそぶりもなく話す様を見て、こちらが照れ笑いしてしまう


▼「ママ、痛くない?大丈夫?」。以後、日ごと妻の体調を心配し、お手伝いの量も少なからず増え

た様子。女性同士、分かち合っている感を振りまいている。そう遠くなく、相応の知識を得る時が来

るのだろう。こちらも思うところはあるが、どう伝えればよいのか言葉に詰まってしまう


▼建設産業界はいま、「伝えること」がキーワードの一つだ。建設産業が果たす使命や役割を広く一

般に「伝えること」。そして、技能者の高齢化と若者の業界離れにより危ぶまれている技術を「伝え

ること」。建設産業の社会的地位を向上できれば、志す若者もおのずと増える。2つは表裏一体の課

題と言える


▼国土交通省は昨年、建設産業の魅力を発信するための広報戦略について話し合う協議会を設置、12

月には総合ホームページ「建設現場へGO!」を開設した。「暮らしを創る!」「まちを守る!」

「未来に残る!」。親しみやすいキャッチコピーごと数多くのリンクが貼られ、様々な角度から建設

産業を紹介している


▼「災害時、命を賭して復旧作業に当たる建設労働者の姿を映す。それは確かに素晴らしい。使命感

に駆られる者もいるだろう。でも、それを見て、我が子をそうした状況に置きたいと思う親がいるだ

ろうか」。慮った上での先輩記者の一言が染みる。伝え方は一通りではない。(茨城・EM)


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